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CPUクーラーのグリスの塗り方!初心者も失敗しない量とコツ

CPUクーラーのグリスの塗り方!初心者も失敗しない量とコツ CPUクーラー
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こんにちは。PCギアナビ、管理人の「ギアナビ」です。

自作PCを組む際やメンテナンスの時に、意外と悩んでしまうのがCPUクーラーのグリスの塗り方ではないでしょうか。どれくらいの量が正解なのか、どんな種類を選べばいいのか、失敗してパソコンを壊してしまったらどうしようと不安になることもありますよね。塗り直す頻度や古いグリスの正しい拭き取り方など、知っておくべきポイントはいくつかあります。

この記事を読むと分かること
  • グリスの役割とPCを守るための正しい種類の選び方
  • IntelとAMDそれぞれのCPU形状に合わせた最適な塗り方
  • はみ出しや塗りすぎといった失敗トラブルへの対処法
  • パフォーマンスを維持するための塗り直し頻度とメンテナンス
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初心者向けCPUクーラーのグリスの塗り方と選び方

初心者向けCPUクーラーのグリスの塗り方と選び方

CPUクーラーを取り付ける際、なぜグリスが必要なのか、そして数ある製品の中からどれを選べば安全なのか。まずは基本的な知識と、作業を始める前に知っておきたい塗布の基礎テクニックについて解説します。

グリスの役割と熱伝導率の重要性

一見すると平らに見えるCPUの表面(ヒートスプレッダ)とCPUクーラーの底面ですが、実はミクロの視点で見ると無数の細かい凹凸があります。もしグリスを塗らずに直接取り付けた場合、金属同士が接触している部分はごくわずかで、その隙間は「空気」で満たされてしまいます。

空気は熱をほとんど通さない断熱材のような性質を持っているため、CPUから出た熱がクーラーにうまく移動せず、冷却効率が劇的に下がってしまいます。そこで登場するのがサーマルグリスです。

グリスの役割
金属表面の微細な隙間に入り込み、熱伝導の邪魔をする「空気」を追い出すことで、CPUの熱を効率よくクーラーへ受け渡す「橋渡し」の役目を担っています。

この性能を示す数値が「熱伝導率(W/mK)」です。一般的に、この数値が高いほど熱を移動させる能力が高く、冷却性能が良いとされています。

種類とおすすめの絶縁性グリス

種類とおすすめの絶縁性グリス

グリスには様々な種類がありますが、初心者の方が最も重視すべきなのは「絶縁性(電を通さない性質)」であるかどうかです。主な種類を比較してみましょう。

種類特徴おすすめ度
シリコングリス最も一般的で安価。絶縁性があり安全。★★★★★
カーボン系グリス現在の主流。高い熱伝導率と扱いやすさを両立。★★★★★
ダイヤモンドグリス非常に高性能で絶縁性もあるが高価。★★★★☆
シルバーグリス銀を含み高性能だが、一部製品は導電性あり。★★★☆☆
液体金属最強の性能だが、完全導電性でアルミを腐食させる。★☆☆☆☆

導電性グリスのリスク
液体金属や一部のシルバーグリスのような「導電性」のある製品は、万が一はみ出してマザーボードの回路に触れると、ショートしてPCが完全に故障するリスクがあります。特別な理由がない限り、絶縁性のシリコングリスやカーボン系グリスを選ぶのが鉄則です。

グリスの適量は米粒か小豆粒か

「どれくらいの量を塗ればいいのか?」というのは永遠のテーマですが、現代の多くのCPUにおいて基本となるのは「センタードット法(米粒法)」です。

具体的には、CPUの中央に直径3mm〜4mm程度のグリスを一点だけ置くという方法です。よく「米粒大」や「小豆粒大」と表現されますが、大きめの米粒一つ分くらいをイメージすると良いでしょう。

この方法の最大のメリットは、クーラーを取り付けて圧力をかけた際に、中央から外側へ向かって同心円状にグリスが広がるため、気泡(エアポケット)を巻き込みにくいという点にあります。

ヘラで伸ばすか点置きにするか

グリスには、付属のヘラを使ってトーストにバターを塗るように全体に薄く広げる「塗り伸ばし法」と、先ほど紹介した「点置き法」の2つの派閥があります。

理論上の冷却性能だけで言えば、熟練者が完璧に薄く均一に塗った「塗り伸ばし」が最も冷える傾向にあります。しかし、慣れていないと厚塗りになりすぎたり、塗っている最中に気泡が入ったりするリスクがあります。

初心者は点置きがおすすめ
クーラーの圧着力で自然に広げさせる「点置き」の方が、失敗が少なく、十分な冷却性能を得られます。Noctuaなどの大手クーラーメーカーも、基本的には点置きを推奨しています。

古いグリスのきれいな拭き取り方

古いグリスのきれいな拭き取り方

CPUクーラーを交換したり、メンテナンスで塗り直したりする際は、古いグリスを完全に除去する必要があります。カピカピに乾いたグリスを無理にティッシュで擦ると、CPUの表面を傷つけたり、繊維が残ってしまったりすることがあります。

おすすめは、「無水エタノール(または専用のグリスクリーナー)」「キムワイプ(またはコーヒーフィルター)」の組み合わせです。

  1. ペーパーにクリーナーを染み込ませる。
  2. 古いグリスの上に少し乗せて、ふやかして溶かす。
  3. 力を入れずに優しく拭き取る。

この手順で行えば、CPUを傷めずにピカピカの状態に戻すことができます。

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失敗しないCPUクーラーのグリスの塗り方と注意点

失敗しないCPUクーラーのグリスの塗り方と注意点

最近のCPUは形状が特殊になってきており、昔ながらの塗り方が通用しないケースも増えています。ここでは、IntelとAMDそれぞれの最新事情に合わせた具体的なテクニックと、トラブル回避術を紹介します。

Intelは5点置きや×字が推奨

第12世代以降のIntel Coreプロセッサ(LGA1700ソケットなど)は、形が縦長の長方形になっています。そのため、中央にポツンと置くだけの「センタードット法」では、長方形の四隅までグリスが届かない可能性があります。

そこで推奨されるのが以下の2つの方法です。

  • 5点法(サイコロの5): 中央に少し大きめの点、四隅に小さな点を置く。
  • クロス法(×字塗り): 対角線上にバッテンを描くように塗る。

これにより、長方形のIHS(ヒートスプレッダ)全体に均一にグリスを行き渡らせることができ、発熱の激しい最新CPUの性能をフルに発揮させることができます。

AMDはセンタードットではみ出し防止

一方で、AMDのRyzen 7000シリーズ以降(AM5ソケット)は、ヒートスプレッダの形状が非常に独特で、「タコ」のような形をしています。側面に切り欠きがあり、そこに小さなコンデンサが配置されています。

この形状でグリスを塗りすぎたり、広範囲に塗り広げたりすると、切り欠き部分にグリスがだらだらと溢れ出し、掃除が非常に困難になります。

AM5での注意点
AM5ソケットのCPUに対しては、はみ出しリスクを最小限にするために、オーソドックスな「センタードット法」を強くおすすめします。グリスの量も、気持ち少なめを意識して、溢れさせないことを最優先にしましょう。

マスキングテープできれいに塗る手法

マスキングテープできれいに塗る手法

「どうしても端までキッチリ塗りたい」「見た目にもこだわりたい」という場合は、マスキングテープを活用する方法があります。

  1. CPUの縁(ギリギリ内側)に合わせてマスキングテープを貼る。
  2. ヘラを使ってグリスを均一に塗り広げる。
  3. 最後にテープを剥がすと、縁がきれいに整った塗布面ができる。

手間はかかりますが、グリスのはみ出しを物理的に防げるため、プロのような仕上がりを目指す方には有効な手段です。

はみ出した時の対処と失敗例

クーラーを取り付けた後に「あ、塗りすぎたかも」と不安になることがあるかもしれません。しかし、使用しているのが「絶縁性グリス」であれば、多少はみ出したとしても大きな問題はありません。

クーラーの圧力で余分なグリスが外に押し出されただけなので、冷却性能には意外と悪影響がないことが多いのです。逆に、量が少なすぎて隙間ができる(接触していない部分がある)方が、熱暴走によるシャットダウンなどの深刻なトラブルに繋がります。

ただし、はみ出したグリスがソケットやマザーボードのピンに付着すると、接触不良の原因になるため、見えている範囲であれば綿棒などで優しく拭き取っておくのがベターです。

塗り直す頻度と交換時期の目安

一度塗ったグリスは、永久に使えるわけではありません。PCを使っていると、熱くなったり冷えたりを繰り返すことで、グリスが徐々に外へ押し出される「ポンプアウト現象」や、油分が揮発してカピカピになる「ドライアウト」が発生します。

メンテナンスの目安
一般的なシリコングリスであれば、3年〜4年程度が寿命の目安です。「最近ファンの音がうるさくなった」「アイドル時の温度が高い」と感じたら、グリスの劣化を疑って塗り直しを検討してみてください。

最適なCPUクーラーのグリスの塗り方まとめ

CPUクーラーのグリスの塗り方に、万人に共通するたった一つの正解はありませんが、自分のCPUに合わせた「最適解」は存在します。

  • Intel(長方形)なら、隅まで届く「5点法」や「クロス法」
  • AMD(変形型)なら、はみ出しを防ぐ「センタードット法」
  • そして何より、事故を防ぐために「絶縁性グリス」を選ぶこと。

これらを守れば、初心者の方でも安全に、かつ十分な冷却性能を引き出すことができます。グリスはPCパーツの中では安価な部類ですが、CPUという頭脳を守る非常に重要なアイテムです。ぜひ丁寧な作業を心がけて、快適なPCライフを送ってくださいね。

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